第10回 クロスレビュー	NO-FUTURE	一流ホームページ	かメ人間	総評
和田サン 和田サンだよ。最近は本当に沢山のサイトがあるよね。色々ありすぎてどこを読めばいいかわからない…そんなキミでも大・丈・夫。和田サンのレビューだよ。	突き抜けた勢いで笑わせるテキストにばかり注目が行きがちだけど…それよりも和田サンが注目しているのは、真摯な姿勢で水族館のレビューをしている"Water-World"。レポートとして為になるのはもちろんのこと、純粋に読み物としても、ちょっとイイ話や、クスリとさせられる部分があって、なかなかの完成度。実は和田サンも昔、デートの前の下調べに参考にさせてもらった事があるよ。もう随分更新していないけれど、是非また更新して欲しいよ。	アニメ等のネタを扱うテキストサイトといったら、まずここを思い浮かべる人も多いかもしれないね。ネタを知らなくても「マニアックな事を言っている」という雰囲気だけ伝われば、あとは一味違った着眼点と高い文章力、それから「カレー好き」といった個性で充分楽しませてもらえるはず。頻繁に出るシモネタもあまり生々しさを感じさせないのは○。和田サン的には、たまに見せるヘタウマな4コママンガもオススメ！クスリとさせられること間違いなしだよ。	日常日記の中に妄想ネタを挟み、その妄想がどんどんエスカレートしていく…という展開が持ち芸で、この特徴的な文体には、影響を受けた書き手も多いかもしれないね。わかりやすい突飛なキャラクター作りに頼る事はせず、妄想ネタを何度も繰り返すことで自然にキャラクターを確立させているのには脱帽だよ。でも少々アクが強すぎるかもね。一度の文章の長さも相まって、読むのに気力が必要だから、もう少しあっさりしているほうが嬉しいな。	今回は、アニメやマンガ等のマニアックなネタを得意とするサイトを集めてみたよ。見た目にはわかりにくい特徴だけれど、読んで貰えればそれぞれの強烈な個性が垣間見えるはず。和田サン的には、思い切った芸人魂を見せてくれる「一流ホームページ」がイチオシだよ。読んでいたらカレーを食べたくなったので、今夜はカレーでキマリ。
聖紳士領域 日記系だのテキストサイトだの、いまだにやっている奴が沢山いるんだな。全くしょうがない奴らだよな。俺の名は聖紳士領域。つまらないサイトは、絶対に許さないよ。	毒舌があまり鼻に付かないのは、ボケのセンスがちゃんとあるからだと思うんだが、書き手はツッコミに比重を置いている印象。ツッコミのセンスの方はというと、ちょっと信じがたい話を当然のように流したり、どうでもいいことを妙に騒ぎ立てたり、アンテナの指向性が俺と違いすぎて困惑した。尊大な口調は気にならなくても、自分が何をどう感じたのかを、他人に伝えようという意思を全く感じない、文章に対する居丈高な姿勢は、絶対に許さないよ。	全体的に落ち着いたテンションながらも、薄すぎず芯が通っていて読みやすいぜ。しかしマスターベーションについて語るときまでこう冷静だと、俺はちょっと気圧されちまうな。それもまた面白味なんだってのはわかるんだけどな。知識が無いと意味不明なアニメの感想などは封印したらしいが、けっこうディープなアニメネタは相変わらず使ってんだから、大差無いよな。2004年10月30日の日記は必見。体張ってるぜ。ふたば…絶対に許さないよ。	言い回しだけで面白くする日常日記の、一つの完成形と言っていいだろうな。文章のテンポが小気味よく、純粋に一つ一つの言い回しの面白さで魅せる姿勢は好感が持てる。基本的に描写が巧みで、読みやすい文章だとは思うんだが、なにしろネタや言い回しの癖が強いから、読む人を選ぶかもな。俺としては、文体だけでこれだけ個性が表れるんだから、その表現力に驚くぜ。しかしせっかくの才覚も、現在の更新頻度では…絶対に許さないよ。	マニアックだが広く受け入れられるだろう書き口の「一流ホームページ」は、一回の更新が丁寧だな。「かメ人間」はストイックにネタで勝負していて、俺の笑いの好みにはガッツリはまっちまったぜ。「NO-FUTURE」は書き手がふんぞり返って「つまらないなら見るな」と言ってしまうタイプの典型という印象だ。そうさせてもらうぜ。絶対に許さないよ。
キバヤシ みんな聞いてくれ…テキストサイト界は今、ノストラダムスの予言通り滅亡の危機にある！だが！あきらめない！！それがオレたちにできる唯一の闘い方なんだよ！！	「ダメな大人」だ！ワインを地下でじっくり醸成させるように、この管理人は精神を内にこもらせ「ダウナー系ダメ社会人」という個性を手にしたに違いない！借金やギャンブルで人に迷惑をかけるわけではないが、どうしても「世間」とうまく付き合えない！そんな不器用で憎めない性格が伝わってくる！日常日記もいいが、05年10月の罰ゲーム日記や、「インプレッション」における田村ゆかりライブの話など、レポート系の文章で特に実力を発揮するようだ！	このサイトから感じるのは「オタクとしてのバランス感覚の良さ」だ！ネタの取捨選択がしっかりしているから、オタクネタを中心に扱いつつも、読み手にマニアックな知識を要求しない！幅広い層を対象に、しっかり気遣いを持って書いている点で、そこらの凡俗オタ日記とは一線を画しているな！妄想や非モテネタをちりばめた文章や赤字フォントの大オチは、明快で非常に気持ちよく笑える！水戸黄門のように偉大なマンネリズムで、安定感バツグンだ！	完璧と言っていい完成度を誇っている！オレはこれまでも再三「リズム」という観点からレビューを行ってきたが、このサイトのそれは間違いなく最高レベルだ！短く区切った一文一文に絶妙な緩急を効かせ、決して飽きさせない！構成力にも注目だ！思い付きで書いたであろう序盤のネタを、うまくヒネって後半に持って行くテクニックには舌を巻くぞ！言っていることは基本的に滅茶苦茶だが、一応の必然性が感じられる「こじつけ論理展開」も見事だ!!	今回はオレ好みのサイトばかりで満足だ！全サイトから共通して感じられたのは、「社交的でないがゆえの高い自己観察能力」だ！自分を客観的に捉えた上で、バランスを保って文章を書いているのだということが強く伝わってきた！クセが強く読む人を選ぶとは思うが、是非とも試しに３つ･４つほど各サイトの日記を読んでみて欲しい！
惣流 まるでわたしみたいにセンスのいい文章を書く人がタイプよ。今回はわざわざレビューしてあげるんだから、死ぬ気で参考にしなさいよ！	一昔どころか三昔ほどは過去の匂いを感じるトップページレイアウトに、かつての「FGH」を彷彿とさせるフォント弄り全開のゲームなどのレビュー、メインはCSSなんてお構いなしの行間キツキツ日常日記と、もはやちょっとした古代遺跡よね。ブログ全盛時代にこういうサイトが未だに現役で更新しているということ自体が奇跡的だし、2005年10月31日のネタのように、今読んでも面白いと思えることを書けるのは確かな実力の証明。確実に読み手は選ぶけどね。	キモオタテキストサイトの代名詞的存在。思わず閉口してしまうような内容の日記は本当にどうしようもなくて、くだらなくて、興味も引かれないけど、それでも何故か笑ってしまうのよね。とにかく「ゴトウ」というキャラクターが完全に確立していて、普通ならドン引きしてしまうような行き過ぎたネタでも「この人なら」と微笑ましい気持ちにすらなってしまうのはやっぱり強み。もうやりたい放題よ。伝統芸とも言える赤フォント締めにはあまり必然性を感じないかな。	細かく句点で区切る文体は独特のリズム感を生み出していて、何だか読み進めることが癖になるわ。それゆえに影響を受けたサイトも数知れないんだけど、そんなたくさんのかメもどきとの最大の違いは、何と言っても節々に挿入されるネタの使い方や言い回しのセンス。分かる人にはとことん面白く、分からない人も漠然と面白いという、まさに絶妙のバランス。ただ文章量や語り口から来る取っ付き難い印象は強く、そこで少し損をしているのかも。	今回は随分と個性的と言うか、アクの強いサイトが集まったわね。「一流ホームページ」の丁寧な口調で書かれた分かり易い自虐ネタは、オタクネタサイトとしては異例の間口の広さ。逆に「かメ人間」なんかはセンスだけ見れば段違いなんだけど、分かり易さとはとんと無縁。それも個人的には好印象だけどね。この文章に安っぽい説明はいらないわ。

プラチナ殿堂入りサイト （35点以上）	d.j.ペリカンマッチ（36点） LOT105（35点） プラッチック（35点）
ゴールド殿堂入りサイト （32点以上）	ブロイラー養鶏舎（34点） かメ人間（34点） こきち（32点）
シルバー殿堂入りサイト （30点以上）	一流ホームページ（31点） ラッキーカラーは緑色（30点）
ブロンズ殿堂入りサイト （28点以上）	うさぎブレイバー（29点） 九十九式（28点）